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Books

  • マーク・ダグラス: ゾーン — 相場心理学入門

    マーク・ダグラス: ゾーン — 相場心理学入門

    裁量トレードをしておられる方にはぜひお読みいただきたい本だ。

    負けトレードを経験したことのある方は、チャンスがそこにあっても怯えからポジションを持つことができなくなってしまう。さらに、「ああポジションを持っていれば勝っていたのに」という思いから、間違ったタイミングで不利なポジションを持ってしまう。

    このような負の連鎖を断ち切るのは非常に困難なことなのだが、なぜそれが困難でどうすれば克服できるのか詳細に記してある。

    トレーダー必読の書。

    (★★★★★)

  • イゴール・トシュチャコフ(L・A・イグロック): 実践FXトレーディング―勝てる相場パターンの見極め法(ウィザードブック123)

    イゴール・トシュチャコフ(L・A・イグロック): 実践FXトレーディング―勝てる相場パターンの見極め法(ウィザードブック123)

    この書籍をしっかり理解してトレードに臨めば、かなりの確率で勝利を手にすることができるだろう。

    解説されるメソッドは著者独自のもの(テクニカル分析の手法を応用している部分もあるが)であり、他に類を見ない。

    氏の手法をシステム化して運用してみているが、非常に安定して勝ち続けている。

    必見です!

    (★★★★★)

  • トゥーシャー  シャンデ: 売買システム入門 - 日本初!これが「

    トゥーシャー シャンデ: 売買システム入門 - 日本初!これが「"勝つ"トレーディング・システム」の全解説だ!

    かなり本格的なトレーディング・システムの入門書。

    トレードに関する限り、本屋で平積みにされている日本人の著した書籍は概して(もちろん例外はある)役に立たないように感じている。

    システムトレードを学ぶのであれば、まずはこのシャンデの著作あたりをしっかりと読むべきだと思う。

    いかに、情報商材として売られているトレード手法がちゃちでいかがわしいものかわかるようになるだろう。

    (★★★★)

  • 若桜木 虔: 「速読」で頭がよくなるすごい勉強法 (プレイブックス 887) (プレイブックス 887)

    若桜木 虔: 「速読」で頭がよくなるすごい勉強法 (プレイブックス 887) (プレイブックス 887)

    著者の「小説新人賞の傾向と対策」が良書だったため芋づる購入。

    速読に関する他のノウハウをかじったことのある方も一読をおすすめする。氏の書籍の特徴なのだろうか、こちらも極めて実践的な内容である。

    (★★★★)

  • 若桜木 虔: 小説新人賞の傾向と対策―キャラクターと舞台設定で狙う

    小説新人賞を狙う者にとってはまさにバイブルだ。

    例え現役作家が舌を巻く実力をお持ちでも、ここを押さえておかなければ受賞できないという急所を的確に指摘している。

    (★★★★)
  • 有川 浩: 阪急電車

    有川 浩: 阪急電車



    だれかのブログで見かけて買った恋愛小説。 未読であるため評価は未だできない。

    私は鉄道には興味ないのだが、この小説の部隊になっている阪急電車今津線が私の青春時代の思い出の地であるため衝動買いしてしまった。

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2008年10月26日 (日)

映画『ブーリン家の姉妹 』

~世界を変えた三角関係~
左からメアリー、ヘンリー王、アン

本当に見る価値のある映画とはこのような映画を指すのだろう。

派手なテレビCMがあるわけではないためか、日本での知名度は今のところあまり高くない。 仮にサイト等でたまたま宣伝を目にしたとしても、ジャンル的にあまり魅力を感じない方も多いのではなかろうか。

しかし、自信を持って保証しよう。映画館に足を運んで観る価値のある映画だ。

実は私は映画好きの癖に映画が始まったばかりの時間帯はいつも心の中にちょっとした後悔がある。

「ああ、また映画を見始めてしまった。これから2時間程大変な人生を追体験しなければならない。うんざりだなぁ」

というような気持だ。ある意味「映画好きだからこそ」の感情だろう。映画の中で展開される波瀾万丈を我が事として本気で感じ取ることは予め折り込み済みなのだ。

しかし、この映画に関してはそのような気持を抱く暇が全くなかった。何も大がかりな仕掛けで強引に引き込まれたわけではない。むしろ、地味と言っていいほど静かな幕開けだったが、構成の緻密さと巧みな物語運びで瞬間的に引き込まれてしまっていたのだ。

映画は人生を描写するにも心情の変容を表現するにもあまりに短い。 例えばブーリン家の聡明で妹思いな長女アンが、妹メアリーに憎しみの心を抱くまでの経緯を示すにも「姉妹の仲睦まじさを示す場面」→「誤解と亀裂が生ずるきっかけとなる場面」→「亀裂が憎悪に変容していくことを示す場面」→「憎悪が決定的な形を持つに至る場面」→「憎悪が引き起こした具体的な行動を示す場面」というような、数カットの場面だけで表現することになる。

当然、このようなわずかなカットでは、なめらか弧は描けず、カクカクとした線で変容を示し、そのカクカクを滑らかに補完する作業は観客に押しつけられてしまいがちなのだ。「大体わかるだろう。勝手に想像しろ」と。

しかし、この映画は違う。わずか数カットでアンの思いの変容を実に滑らかな曲線で描き切り、観客を納得させる。そこには本当に映画作りに精通した職人の技がある。

あまり内容には触れたくないが、例えば映画の冒頭にブーリン家の子供たち(姉妹と弟の3人)が無邪気に遊ぶシーンがある。さりげない一見ありがちなカットなのだが、実は物語全体のダイジェストになっており、暗に彼ら3人の行く末を予見させている。観客はこのさりげない冒頭カットにより映画全体の「予行演習」を強いられ、それとなく物語の骨格を脳裏に刻み込まれる。このようなさりげない暗示が各所に散りばめられており、パイ生地のように何層にも丁寧に積み重ねられ、限定された数のカットとカットの間を滑らかな曲線で満たすのだろう。

もちろんそれだけではない。シーンの一つ一つ演技の一つ一つの完成度が極めて高く説得力がある。

だからこそ、アンが権謀術策を用いて、純粋な妹を陥れ、善良な王妃を追い込み、王妃へのステップを駆け上がる展開・・・露骨に悪事である・・・の中にあっても、観客にとってのアンは懸命に生きる健気な少女であり、日本の「大奥物」的なドロドロとした展開であるはずのものが、おかしなことに小気味よく感じてしまうのだ。爽快感すら憶える程だ。

聡明で美しいアン

この下り、「映画」の中のアンは王以外の全て人間、それこそ貴族も教会も庶民も自分の一族までも敵に回し、全ての人間の憎悪の対象となっている。しかも、彼女を渇望する王ですら、既に彼女に疑念と憎悪を抱き始めているかに見える。

しかし、「映画館」の中ではアンはスターだ。観客の全ては彼女に魅了され、彼女を応援し、彼女の成功を心より願っているはずだ。

この、「映画の中のアン」と「映画館の中のアン」の見事なコントラストにこそ、この映画の価値はある。歴史を終ったこととして眺めるのではなく、歴史が生まれる瞬間をそこに活き活きと生きた一人の女性の視点から感じることが出来るからだ。

内容についてはあまり触れまい。 ただ、このアンの生き様と才覚が私達が歴史で知るエリザベス1世そのものであることを指摘しておきたい。この映画をそのまま史実ととらえるならば、エリザベス1世はあたかもアンがもう一度蘇り、自らの失敗点を反省し克服した上で人生の続きを生き抜いたかのような存在だ。

しかも、それはあながち的外れでもない。なぜなら、エリザベス1世はアンの実子なのだから。

アンについてのみ語ったが、この映画の邦題は「ブーリン家の姉妹」であり、オリジナルタイトルは "The Other Boleyn Girl"(もう一人のブーリン家の娘)である。実は姉アンについては世界史の教科書に極めて不名誉な形ではあるが名前が出て来る。一方、妹メアリーについて知る者は稀であろう。同名の原作小説は未だ読んでいないが、「もう一人」とは明らかに妹メアリーのことだ。

映画の終りでメアリーは姉アンのことを「私の分身」と語る。この言葉は彼女たちと時を共有した観客にはストンと納得がいく。王ヘンリーを翻弄し、イングランドを法王庁と決別させた”魔女”は決してアンのみを指すのではない。いや、厳密にはアンを指してすらいない。魔女はアンとメアリーの関係の中に芽吹き、新興貴族の野心を糧として育った”何か”であり、アンはその象徴に過ぎず、メアリーはその影なのだ。

華やかながら控えめで純真なメアリー

その意味において、この物語の主役は確かにアンでありメアリーでもある。 メアリーは史実の中でもブロンドの美女だったらしい。演じるスカーレット・ヨハンソンはグラマラスなブロンド美人でまさにはまり役。しかし、その豊満な肉体はタイトな衣装と姉思いで家庭的な純真な妹の演技の中に包み隠すように押し込まれ、包み隠すからこそ、その魅力が役柄と映画に重みを与える。

アンは記録上はあまり魅力的な容姿としては語られていない。しかし、それは刑死した事実の影響も考慮すべきなので何とも言えまい。むしろ、ヘンリー王が全てを投げ捨ててでも欲した史実が彼女の魅力を如実に物語るのではないか。演じるナタリー・ポートマンは "THE 100 MOST BEAUTIFUL FACES OF 2008" (2008年で最も美しい顔)で1位に選ばれた美貌の持ち主。もちろん、顔だけではない。その魅惑的な演技でヘンリー王も観客も魅了する。

王の衣装はどれも威厳たっぷりだ

浅学にして衣装等の時代考証はできないが、壮麗な貴族達の衣装、重厚で威厳溢れる王の衣装も見どころの一つ。どこを取っても納得の1時間55分である。

ぜひ映画館で御覧いただきたい作品だが、一つだけアドバイスをさせていただくなら、ウィキペディアあたりでエリザベス1世についてちょっと予習していくとより楽しめるのではないかと思う。映画の中では未だ赤ん坊だが、その数奇な生涯がこの映画の中で既に運命づけられているのだ。


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コメント

CMで見るにつけ気になってた作品ですね!
一体どうなってたんだろう・・・と
興味を惹かれます。
のんきんぐさんがおっしゃるように
衣装!!
CMででしか見てませんが、あれは
ちょっと見応えがあるんじゃないかと
思いますよ~~w
でも意外や意外・・・上映時間は1時間55分ですか?
もっとボリュームあると思ってたんですが!
溥儀みたいに3時間とか!
短い時間で観客を唸らせるのは
なかなか難しいと思うんですが~~。
気になりますね!!

そうなんです。
たった1時間55分ですが、十二分に表現し尽くされていると思いますよ。

小説をお読みになった方にはまた別の感想もあるとは思いますが、映画としての完成度は素晴らしいものです。

衣装には本当に唸らされます。

特に印象に残ったのは、王の衣装ですが、その他大勢の貴族の衣装に至るまで素晴らしいの一言です。フランスから帰ってきた直後のアンの艶やかな衣装なんて目が覚めるようでした!

衣装を見に行くためだけでも、映画館に行って損はないと思います。

とにかく映画館で見るべき映画だと感じましたよー。
ヽ(^o^)ノ

 映画館でご覧になったのですか。それでここまで書けちゃうなんてすごいですね。僕も見に行きたくなりました。
 歴史モノって、歴史を復習してから行くと楽しめますね。人物のなにげない行動でも「そうか、アレとかかわってるのか」とテンションがあがったり、「このときにあのひとはあーなってんだよな」とか俯瞰で見られたりしますもんね。

 それにしてもナタリー・ポートマンさん、綺麗だなー。このひとってたしかスターウォーズ1〜3のアミダラ姫ですよね。凛とした眼差しはいまも健在のようで。ますますファンになっちゃいました。

ちゃんと読み返してさえいなかったので、そこまで言われちゃう程書けてるのかと思って読み返してしまいました^^;

誤字やら表現の拙い部分やらはありましたが、案外良く書けてて自分で驚いちゃった。
ヽ(^o^;)ノ

「歴史の復習」をすると面白くなる歴史モノと、つまらなくなる歴史モノがあるじゃないですか。
一概には言えないけれど、前者のほうがよい作品である場合が多いと思うのですよねー。
ヽ(^o^)ノ

この作品は間違いなく前者ですが、もちろん予備知識0でも楽しめると思います。

ナタリーさん、この作品でもとっても魅力的ですよ!

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