ある小学校のクラスで
ある学級委員の少年の話です。
クラスの仲間はもちろん、教職員も誰一人彼を助けようとしません。
では、この少年がとても嫌なヤツなのかと言えば決してそんなことはなく、自分のことを度外視して級友のために頑張って来た「真面目な良い少年」なのです。
学級委員になってからも、クラスのためを思って、まじめに頑張り、建設的な提案をし続けています。
ところが、彼がどんなに頑張っても、クラスの仲間は動きません。
楽しく、かつ勉学に励みやすい良くクラス作りを一所懸命に唱えているのに、級友の半数は彼を白けた目で見て、反論するでなく賛成するでなく、無反応を貫き、決して協力しません。残りの半数は、だらだらと文句を言うだけです。それも単に「働きたくない。楽をしたい」という怠慢な理由からなのですが、なんだかんだと重箱の隅をつつくような揚げ足取りをするのです。
そんな状況の中で、教職員の中には彼のことを「学級委員としての指導力・リーダーシップがない駄目な生徒」だと評価するものもいる有様です。
もちろん、彼の提案の全てが最善というわけではないでしょう。
ひょっとしたら全て見当違いの提案なのかもしれません。
しかし、彼がクラスのために真面目に考えて働いることは事実ですし、もし、クラスメイトが彼の提案に真面目に向き合い、反論したり賛成したり、とにかく一緒によりよいクラスを作り上げる努力をしたならば、素晴らしいクラスが出来上がることは間違いありません。
さて、この状況で悪いのはこの学級委員の少年でしょうか。
私はサボタージュしている他のクラスメイトにより多くの非があると思います。
……さて、これはもちろん作り話なのですが、今の日本の政局はこんな感じなんじゃないのかなぁ。
問われているのはリーダーシップではなく、メンバーシップなのではないのでしょうか。
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